シワは肌の老化現象の代表的なものです。

年齢を重ねるにつれ発生するものとしてあきらめてしまうのか・・・

それとも、何か対策を講じることで、シワを防いだり、消したりできるのでしょうか?



シワも様々〜表皮のシワと真皮のシワ


皮膚は3つの層から成り立っています。

肌表面から順に、表皮、真皮、皮下組織です。

表皮は約0.2ミリ、真皮でも2ミリほどという薄さです。

表皮はさらに、4つの層(外側から角質層・顆粒層・有棘層・基底層)に分かれています。

皮下組織は脂肪の層ですので、肌表面の美容と健康という点では表皮と真皮の状態が重要です。





シワの出現には個人差もありますし、原因も様々で複合的要素が関係していたりします。

ただ、大きく分けると、「表皮および角質層の機能低下」によって発生するシワ(小じわなど)と、「真皮の機能低下」によって発生するシワ(深いしわ)に分けることができます。

その他にも、急に痩せたりすると、皮下脂肪が急激に減少し、皮膚がたるんだり、ハリがなくったりして、シワができたりします。

また、筋肉の動きによってできるシワもあります。特に表情の豊かな人は、目もとや口もとに表情ジワができることがあります。

ここでは、スキンケアとシワという観点から、「表皮機能低下によるシワ」と「真皮能低下によるシワ」について、その原因と対策について考えてみたいと思います。



表皮の機能低下によるシワについて


表皮の機能低下によるシワというのは、日々のスキンケアによってその発生を防いだり、遅らせたり、また、シワが発生した後でも、早めに対処すればそれを消すことも可能です。

表皮の機能低下によるしわは、どのようにして発生するのでしょうか・・・?

皮膚の表面は「皮溝(ひこう)」と呼ばれる細かい溝があり、その溝で囲まれたように「皮丘(ひきゅう)」があります。

そして、皮溝と皮丘によりできた「皮紋」という模様があります。





10代の頃は、この皮紋が細かく均一なので、シワというものはありません。

20代になった頃から、この皮紋は粗くなりはじめ、そのうち皮溝の深さが不均一になり、これにある方向性が出てくると、肉眼で見えるシワというものになります。

小ジワとかちりめんジワなどと言われるのが、このシワです。


小ジワの最大の原因は肌の水分不足!


こういった小ジワができる最大の原因は、肌の乾燥、さらに言えば表皮の最上層「角質層」の水分不足にあります。

加齢・紫外線・空気の乾燥・皮膚機能の低下などにより、角質層の水分保持機能が低下すると、皮膚はかさつき、肌荒れを起こします。

そうなると、皮膚表面は収縮し、皮溝と皮丘の幅が広がり、皮紋が不規則な網目状となってしまいます。

そのうちに、皮溝が深くなり一定方向に走り出し、これがシワとなって現れます。



表皮のシワ対策


こういったシワへの対処方法としては、肌の乾燥を防ぎ潤いを保つことが最も重要です。

特に、角質層の状態を健全に保ち、その水分保持機能を維持することが必要です。


潤い成分で肌保湿


角質層の水分が不足し、肌が乾燥するのは、「皮脂膜」「NMF(天然保湿因子)」「細胞間脂質」といった潤いを守る3要素の不足が大きな原因となります。

こういった潤いを守る3要素に代わるものを化粧品によって補充することもシワ対策のひとつと言えます。

皮脂膜の主成分は、脂肪酸・スクワレン・ロウ類などです。

NMFの主成分は10数種類のアミノ酸やPCA-Naなどです。

細胞間脂質の主成分はスフィンゴ脂質・セラミド・コレステロール・脂肪酸などです。

化粧品によって、これらのはたらきを補うとともに、さらに保湿機能の高い成分を与えることで、角質層の水分保持力をサポートし、肌の潤いを取り戻すことが必要です。


適正な新陳代謝


また、このように潤い成分を補充するといった保湿対策の他に、表皮の新陳代謝が適正に行われることも重要です。

角質層というのは、新陳代謝が適正に行われることによって、健全な層構造が形成され、水分保持機能を有することになるからです。


紫外線に要注意!


それから、表皮の新陳代謝に悪影響を与え、肌の潤いを奪い去るものとして、紫外線には要注意です。

紫外線は、あらゆる肌老化現象の原因となりますので、日常の生活の中でも、紫外線を極力浴びないようにする工夫が必要です。


小ジワを防ぐスキンケア


化粧水で水分をたっぷり補給し、美容液などで水分を保持し、さらに水分が蒸散しないように乳液やクリームなどでカバーしてください。

また、角質層を傷つけ水分保持機能を低下させないように、正しいクレンジングや洗顔を行なうことも大切です。

さらに、マッサージによって血行を促進し新陳代謝をサポートしたり、角質層をケアすることで新陳代謝がスムーズに行われるよう肌の状態を整えることもおすすめします。



このように、紫外線をしっかりと防ぎながら、保湿対策を主眼に日々のスキンケアを規則正しく行うことで、皮溝や皮丘が正常な網目状に整い、いわゆる「小ジワ」というものを防ぐことができます。

ただ、こういった小ジワであっても、気づいた時には、しわを消し去るには手遅れとなっていることがあります。

小ジワが発生してからあわてるのではなく、早い段階から適切なスキンケアを継続し、小ジワ予防に努めることが大切です。



真皮の構造とシワの原因は?


真皮は、繊維芽細胞からつくられたコラーゲン繊維と、コラーゲン繊維を束ねるエラスチン繊維などで構成されています。

そして、その繊維成分の間にヒアルロン酸などの高保湿成分が存在し、皮膚の弾力性を保持するスポンジ構造を形成しています。

真皮のシワといわれるものは、老化や紫外線の影響でコラーゲンやエラスチンからなる皮膚の弾力構造が崩れたり、これらの成分を作り出す細胞(繊維芽細胞)の活力が衰えたりすることによって、皮膚が弛緩し出来るシワです。

この真皮の機能低下によるシワは、表皮の機能低下によるシワよりも深く、また修復が難しいとされています。


コラーゲンなど真皮成分の補給は難しい


コラーゲンやエラスチン、さらにはヒアルロン酸といった成分を補給してあげれば良いのかもしれませんが・・・

残念ながら、これらの成分を配合した化粧品を使用しても、真皮組織が修復され、シワの解消につながるということはありません。

コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸は分子量としては巨大ですから、そう簡単に皮膚の中に浸透するものでありません。

ただし、水分保持力が非常に高い成分ですので、皮膚表面に塗布した場合、角質層の潤いを保ち肌の乾燥を防ぐという点では大いに効果を発揮します。



真皮のシワ対策


化粧品成分が真皮層まで浸透しないのであれば、化粧品によって真皮機能の改善に直接的にはたらきかけるのは難しいのかもしれません。

しかし、日常のスキンケアや生活習慣の工夫によって、こういった真皮機能低下によるシワの発生や進行を遅らせることも可能かもしれません。

それでは、真皮の機能低下によるシワについて、どのように対処すればよいのでしょうか。


まずは紫外線対策!


真皮の層構造を変性させ、その弾力性を奪ってしまうものとして、特に強い影響を与えているのが紫外線です。

紫外線の中でも、UVAと波長の長いUVBは、表皮を通り抜け真皮まで影響を及ぼします。

こういった波長の長い紫外線は、秋冬でもかなり降り注いでいますし、窓ガラスを透過します。

サンバーン(炎症)が起きないので油断しがちですが、要注意です。

こういった紫外線を大量に浴びたり、少量でも継続的に浴び続けたりすると、真皮の繊維組織は分断され、その結果、肌のハリや弾力性が失われ、シワが発生します。



ですから、真皮の機能低下によるしわを防ぐには、紫外線を浴びないようにすることが最も重要です。

外出時は、紫外線から肌を防御するという意味合いからも、ファンデーションは是非つけていただきたいですし、 UV対策用化粧品のご使用もおすすめします。

また、日傘や帽子なども、紫外線を完全に防ぐことはできませんが(乱反射により)、 利用しないよりは利用した方が紫外線防止効果は高いので、外出時にはこういったものも使用すべきだと思います。


真皮細胞の活力維持


皮の機能を適正に保ちシワを予防するためには、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などの生産細胞である繊維芽細胞の活力を適正に保つ必要があります。

細胞が元気であるためには、バランスの良い食事や十分な睡眠など規則正しい生活を続け、身体そのものが健康であることが重要です。



化粧品によっては、繊維芽細胞の活力を高めることを期待して、いわゆる細胞活性サポート成分のようなものが配合されているものもあります。

細胞の活性をサポートすると言われる成分は、例えば、ある種のビタミンC誘導体、ペプチドや各種アミノ酸、各種ミネラル成分、各種植物エキス、さらにはある種のバイオ成分などいろいろあります。

しかし、どんなに優れた作用を有する成分であっても、皮膚のバリア機能を通り抜けて真皮まで到達し、実際にシワの予防や解消に直接的に寄与することができるかというと、化粧品や医薬部外品というレベルでは大きな期待できないかもしれません。

真皮機能の低下によってできてしまったシワを元の状態に戻す(修復する)というのは、化粧品や医薬部外品ではまず難しいと考えた方が良いでしょう。


とにかく予防が大切


細胞の活性に効果が期待される成分があっても、実際に真皮層においてその効果を十分に発揮する成分というのは多くありません。

また、作用の強い成分というのは皮膚刺激性など安全性の問題もあって、一般化粧品にはなかなか利用できないのが現状です。

それに、表皮細胞の新陳代謝と比べ、真皮細胞の新陳代謝はそのサイクルが長く、数年を要するともいわれます。

ですから、真皮の機能低下によるシワを出来てしまってから修復する(消し去る)というのは、非常に難しいと言えます。


肌表面の保湿も重要


それでは、真皮の機能低下によるシワに対して、化粧品によるスキンケアは全く効果がないのかというと、そうではありません。

確かに、真皮の機能低下によるシワを出来てしまってから修復するというのは化粧品では難しいと言えます。

しかし、予防という点では、化粧品による保湿ケアは一定の効果をもたらします。

肌表面の保湿対策をしっかり行なうことで角質層を健やかに保つことが、表皮の新陳代謝をスムーズにするとともに、真皮層の状態にも良い影響を与えることになるからです。



表皮角質層の水分というのは、真皮層から少しずつ補給されています。

角質層の水分が極端に減少すると、それを補うために真皮層からの水分補給も急ピッチとなってしまいます。

そうすると、真皮層における水分も不足しはじめ、真皮機能も低下してしまいます。

肌表面の保湿対策をしっかり行うことが、真皮層の機能低下を防ぐことにもつながると言えます。



また、血行を促進し細胞の維持に必要な栄養分が十分に供給されるよう、適度なマッサージを続けることも肌の新陳代謝や潤いの維持に効果的で、シワ防止という点でも期待ができます。

真皮の状態を健やかに保ち、シワを予防する、あるいは進行を遅らせるためには、規則正しいスキンケアを継続するとともに、日常生活でも紫外線やその他の肌健康を害するものを避けることが重要です。



モルトリーチェ公式サイト内の以下のページも、シワの原因と対策についてご案内しています。

シワの原因と対策 スキンケアで行うしわ対策


初投稿:2006/08/12