かなり以前の話です。
昼間はほとんどテレビを見ることはないのですが、病院で健康診断での待ち時間、ロビーのテレビを見ていると化粧品の通販番組をやってました。
やってたのは、洗顔用石鹸のようでした。
いろんな芸能人が出てきてその良さをアピールしたり、素人さんと思われる方が使用感や使用効果を話したりしていました。
その中で何人かの女性の片手だけをこの石鹸で洗って、洗った後の左右の手の違いを見るというものがありました。
全て洗う方の手は左手で、洗った後、右の手と比べると明らかに白くなっているのです。
一回洗っただけで、手がこんなに白くなるのであれば、顔に使えば必ず美肌が実現できるだろうと思わせるものなのですが・・・
この方法って、お客様に対するデモンストレーションとしてはたいへん効果的です。
以前いた化粧品会社でも販売員の中にはこういった方法をやってる人はたくさんいました。
でも、よくよく考えてみると、一回洗っただけで手が白くなるということは実はありえないことです。
まず肌の黒さの正体というのはメラニン色素であって、そのメラニン色素は皮膚内部にあるわけですから、これを一回洗うことで消すなんてことはできないわけです。
それでは何故、右手よりも左手が白くなったかというと・・・
これはメラニン色素が消えたとか取れたとかいうことではなくて、手に付着している皮脂、汚れ、古い角質といったものが取り除かれたことにより、白く明るく見えるということです。
通常は、両手を一緒に洗ったりするわけですが・・・
洗った後時間が経過するにつれ、皮脂が出てきてそこに空気中のチリホコリなど汚れが付着しますし、役目の済んだ古い角質細胞も肌表面に残存した状態にありますので、これらの影響で手も少しずつ黒ずみます。
両手一緒に洗っていると、同じペースで少しずつ黒ずみますので、通常はあまり気づかないのですが、一方の手だけ突然洗ったりすると、そういった黒ずみの原因が除去されますので、片方の手は白く見えます。
それから、多くの場合、右手と左手を比較すると、右ききの多い日本人の場合、左手と比べ右手の方がいくぶんか黒くなっている方が多いようです。
ですから、こういったデモンストレーションを行う場合は左手で行うのが一般的で、左手に石鹸などつけて洗って、洗った後両手を比較すると、左手の方が明らかに白く輝いて見えるということです。
もし、本当に一回洗っただけで白くなる石鹸があったとすれば(皮膚内部にあるメラニン色素を消し去るということですから)、それはそれで危ないということになります。
洗顔に使用するなんてとんでもないということにもなります。
ということで、今お手持ちの石鹸で、昼間左手だけ洗ってみると、右手よりも白くなってることが分かると思います。
ただ、分かりやすいのは夏場ですね。皮脂や汗の分泌も多く汚れ成分も付着しやすいですから。
重要なのは、こういった石鹸を顔に使った場合なのですが、顔は手よりもたいへんデリケートだということです。
顔に残存する、皮脂、汚れ、古い角質といった除去すべき付着物を無理に取り去ろうとすると、刺激となったり、角質層の保湿機能を低下させたりすることがあります。
洗顔の場合、洗浄作用が強すぎてもいけませんし、かといってメイクアップも含め除去すべき付着物はきとちんと取り去る必要があります。
洗顔剤の選択と洗顔の方法は注意が必要です。
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初投稿:2009/11/20