春先など季節の変り目というのは、肌の変調を感じる方が多くなります。
化粧品によるかぶれなど皮膚トラブルが発生しやすいのもこの季節です。
化粧品によるかぶれについては別のブログ記事でも書いておりますが、今回は化粧品によるアレルギーについて少しお話したいと思います。
なお、化粧品かぶれや春の肌状態については、以下のブログ記事もお読みいただければと思います。
［関連ブログ記事］季節の変り目「春」の肌トラブルを防ぐために
［関連ブログ記事］化粧品による「かぶれ」について
［関連ブログ記事］肌トラブル時の化粧品の使用について
化粧品アレルギーと化粧品かぶれについて
アレルギー反応とは、本来体に存在しない物質が体内に侵入してきた時に、体がこれを異物と認識して排除することによって体を守ろうとする一種の防衛反応です。
こういった異物は体の中のタンパク質と結びついて抗原というものになります。
抗原に対してこれを排除するために体内に出来る対抗物質が抗体です。
ですからアレルギー反応は抗原抗体反応の一種です。
細菌やバクテリアも異物ですから同様の反応を起こします。
化粧品アレルギーについては、広い意味では化粧品かぶれの中に含まれます。
ただ、同じようなトラブル症状が皮膚に現れる場合であっても一次刺激によって起こる化粧品かぶれと、アレルギー反応によるものとでは原因物質が異なる場合があります。
化粧品かぶれは化粧品に含まれる「ある成分」が原因となります。
アレルギーは必ずしも化粧品が原因というわけではなく、食べ物が原因で皮膚に症状があらわれる場合があります。
もちろん化粧品に含まれる成分によってアレルギー反応が現れる場合もありますので、その見極めはたいへん難しいものです。
なお、一次性の化粧品かぶれ（一次刺激によるもの）は化粧品をつけた部位にのみ即時的に反応が現れます。
アレルギー反応の場合は、全身に及ぶことも多く、また数日間の潜伏期間の後（場合によっては１週間ほど経過した後）に症状があらわれることもあります。
一次性の化粧品かぶれについては、簡単なパッチテストによってある程度は化粧品が合うか合わないかの判断が可能かと思います。
アレルギー反応の場合は、自宅でのパッチテストでの判断は難しいので、皮膚科のお医者様に相談するのが賢明です。
アレルギー体質の人の場合の対処法
アレルギー体質の人は交感神経が優位で絶えず体が緊張状態にありますから、何に対しても敏感に反応します。
まず、副交感神経が機能するようにするために、心身ともにリラックスした状態に保つことが重要です。
その上で、もし化粧品でアレルギーを起こすということがわかっていれば、皮膚科医院で何が原因物質かを特定してもらって、その原因物質を含まない化粧品を使うのが最も安全な方法となります。
化粧品中の成分が直接の原因でなくても、食品そのものや食品中に含まれる添加物、あるいは医薬品などアレルギーの原因となっている場合があります。
そういったアレルギーの原因物質と同じような化学構造のものが化粧品に配合されているとアレルギーを起こすことがあります（交差反応）。
アレルギー反応を起こさせる物質・成分が特定されれば、食品・薬品はもちろん、化粧品においても、そういった物質・成分が含まれないものを選ぶ必要があります。
化粧品においては、現在は全成分表示がされていますので、それを見ればアレルギーの原因物質を排除することもある程度可能かと思います。
ただ、成分の表示名が一般的には分かりにくいということもあります。
また、全成分表示の一覧に記載がなくても、キャリーオーバー成分（原料そのものの安定に使用された成分）など実際には微量ながら使用されているという成分もあります。
もし、アレルギー反応と思われる症状が出たら、やはり皮膚科医院で相談していただくのがよいかと思います。
花粉アレルギーの人は化粧品でもかぶれ易い・・・？
なお、花粉アレルギーは、花粉となんらかの化学物質との結合物が鼻粘膜に付着するなどし、それがアレルゲンとなって反応を起こすものですから、花粉アレルギーと化粧品アレルギーとの間には直接関係はありません。
ただ、花粉アレルギーの人は体質が敏感になっていますし、花粉アレルギーで無い人でも季節の変り目というのは肌が不安定な状態になりがちです。
化粧品の中の何らかの成分に敏感に反応しやすい状態であると言えます。
花粉の発生する春先というのは、化粧品に含まれる成分が、本来アレルギーを引き起こす成分でなかったとしても、一次刺激として化粧品かぶれが発生する可能性は高まります。
あるいは今まで何のトラブルも無く継続的に使用してきた化粧品であったとしても、その化粧品が肌に合わなくなることもあります。
春先など季節の変わり目は、化粧品の使用に少し注意が必要かもしれません。
肌がかぶれた状態のときの化粧品の使用について
肌がかぶれたときの対処法の基本は、その原因が何であろうとも、ひとまず一切の化粧品の使用を中止してしばらく様子を見るということです。
肌がかぶれたときの症状は幾つかの段階があります。
軽いものから順に、�．船�チクやピリピリする�▲�サカサしてきて皮がむける�Ｈ乕罎�むずがゆい・ブツブツが出来る�ダ屬�腫れる��水ぶくれが出来る・・・等です。
化粧品でかぶれたかどうかの判断は別として、肌に何か異常を感じたならばとにかく一切の化粧品の使用をやめて２〜３日様子を見てください。
それでも、改善せずに、痒み､発赤、水疱のような異常がみられたら、直ちに皮膚科医院に相談し、治療を受けてください。
そのときに使っていた化粧品（全成分が記載されたパッケージや説明書も含め）も医師に見せた方がよいでしょう。
適切な検査等を受けていただくことで化粧品によるかぶれかどうかの判断がはっきりします。
化粧品が原因であるならば医師のＯＫが出るまで化粧品の使用を中止することです。
化粧品が原因でないということが明確であっても、肌に何らかの異変がある場合は、化粧品の使用はなるべくお控えください。
化粧品が原因でないのであれば、かぶれの原因として、飲食物・薬物・植物・・・などが考えられますが、まずは原因物質を取り除く事が大切です。
いずれにせよ、かぶれによる症状が肌にある間は化粧品の使用は控えてください。
基本的には、化粧品は健やかな肌状態において使用するものとお考えください。
化粧品が原因でない場合、肌が元の状態に戻れば化粧品の使用は再開してもよいでしょう。
ただ、化粧品が使える状態になっても、使用量を少なめにして少しずつ再開してください。
なお、化粧品かぶれについてや春の肌状態については、以下のブログ記事もお読みいただければと思います。
［関連ブログ記事］季節の変り目「春」の肌トラブルを防ぐために
［関連ブログ記事］化粧品による「かぶれ」について
［関連ブログ記事］肌トラブル時の化粧品の使用について
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初投稿：2009/03/14
