美白対策を目的としたスキンケア製品はいろいろあります。

こういった製品の中には、パッケージや案内資料に医薬部外品と書かれたものと、そうでないもの(単なる化粧品)があります。

医薬部外品の方が、化粧品よりも効果あるようなイメージがあるかもしれませんが、これは配合されている美白成分や製造時の認可の受け方によって違ってきます。



医薬部外品に配合の美白成分


一般的に美白効果があるといわれる成分はいろいろとあります。

そういった成分の中には、厚生労働省によって医薬部外品の主剤として美白効果を謳うことが許されている成分があります。

例えば、各種ビタミンC誘導体、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、リノール酸S、カモミラEF、トラネキサム酸・・・などです。

こういった成分を基準に従い配合し、所定の手続きを行うことで、医薬部外品として製造することができます。

※コウジ酸は、動物実験により発ガン性などの可能性が示唆されたことから、平成15年に一旦使用を中止されましたが、その後安全性についての追加試験等が行われ、医薬部外品への使用は問題無いということで、現在は使用可能となっています。



ハイドロキノンという成分も強力な美白効果があると言われますが、医薬部外品の主剤としての認可は受けていません。

その他、植物抽出エキスにも、古くから経験的に、あるいは研究レベルで美白作用があるとされるものもあります。

これらも医薬部外品の主剤としての認可は受けていません。

ハイドロキノンやこういった植物エキスを配合しても、あくまで化粧品でしかなく、医薬部外品としての認可は受けられないということです。



医薬部外品は効能効果の表示が可能


医薬部外品となれば、効能効果を謳うこともできます。

パッケージや宣伝資料にも記載可能となります。

美白についての効能効果というのは「メラニンの生成を抑え、シミ、ソバカスを防ぐ」とか「日焼けによるシミ、ソバカスを防ぐ」といった表現にとどまります。

医薬部外品であっても、肌の色そのものを白くするとか、できてしまったシミやソバカスを消すとか、老人性斑点や炎症その他の原因による色素沈着を改善する等の表現はできません。

また、誇大な美白効果やホワイトニング効果を表現することはできません。



医薬部外品の製造は手間がかかる


医薬部外品の主剤として認可を受けた成分を基準に従って配合すれば、医薬部外品として製造・販売ができるのかというと、そうではありません。

基準に従って製造するにしても、医薬部外品としての認可を受けるためには、資料の提出も含め化粧品以上に手間がかかります。

そのため、商品開発後、販売までの時間が長くなったり、コストがかさんだりします。

中には、医薬部外品として認可を受けることが可能な成分を使用しながらも、医薬部外品としての認可を避け(申請せずに)、化粧品として製造するケースもあります。

これは、医薬部外品として認可を受けるための手続きが面倒ということもありますし、医薬部外品として製造する場合、それぞれの有効成分の配合濃度も〇%〜〇%と決められており、いろいろと自由が利かない面があるからです。

例えば、ビタミンC誘導体配合の医薬部外品を製造する場合、その配合濃度の上限が決められていますが、化粧品として製造する場合、それ以上の配合濃度も可能となります。

この場合、医薬部外品以上にビタミンC誘導体が配合されていても、医薬部外品と名乗れませんし、効能効果を表示することもできません。



また、医薬部外品の主剤として認可を受けていない成分(新規開発成分も含め)を医薬部外品の主剤として使えるようにするためには、効能効果を示す科学的根拠や臨床データなどを提出し厚生労働省の認可を受けなければなりません。

これには、さらに大きな手間と費用がかかります。

それだけの手間や費用をかけて、医薬部外品の主剤としての認可を受けても、それ以上のメリットが果たしてあるのかどうか・・・

資金や人員に余裕がある会社は別ですが、これも判断が難しいところではないでしょうか。



どこの化粧品会社でも美白をアピールした製品を販売しようとすれば、美白効果が高いという印象をお客様に与えたいわけですが・・・

医薬部外品とした方が効果をアピールできるのか・・・?

でも、医薬部外品の場合、提出しないといけない書類なども多く、商品の開発から製造までの時間も長くなり、手間やコストがかかったりするわけで・・・

だったら、医薬部外品でなくても有効成分の特長や配合濃度などをアピールできないか・・・

ただ、配合濃度を高くしても、化粧品の場合、その効能効果を表現できないし・・・

それに、配合濃度が高いから効果も高いとは単純には言えないわけで、何より皮膚刺激性についての心配もありますし・・・

こういったことをいろいろと検討して、化粧品として製造・販売するか、医薬部外品として製造・販売するか決めることになります。



医薬部外品と化粧品 安全性も重要


こういったことを考えると、医薬部外品と化粧品、どちらが効果があるかというと、どちらとも言えないということになってきます。

医薬部外品であれば、製造・販売までのハードルが化粧品より高く、その分効能効果を宣伝広告等で表示したり、パッケージに記載したりすることができます。

効能効果の表示が許されているといっても、必ずしも高い美白効果があるというわけでもありません。

化粧品の場合、成分の配合等について医薬部外品より縛りが少ないと言えますが、その分その安全性はどうなのか?ということもあります。

それぞれの成分効果は様々な方法で検証されているのでしょうが、効果のみを追い求めた場合、皮膚トラブルを引き起こす可能性も高まります。

どこでも自由に購入可能な医薬部外品や化粧品の場合、その使用によって肌に何らかの問題が起きることは絶対に避けなければなりません。

ですから、どんなに強い効果のある成分でも、医薬部外品や化粧品に配合する場合、その成分効果は緩和されて使われます。

美白対策を目的の製品を選ぶ場合は、医薬部外品か?化粧品か?ということにあまりこだわらず、製品の特徴や配合成分などを比較検討して選んだ方がよいのではないでしょうか。

それに、このような医薬部外品という分類があるのも日本だけですし・・・

なお、美白対策を行う上で基本となるのは肌を健やかな状態に保つことです。

そのうえで、美白対策用の医薬部外品や化粧品を使用してこそ、その効果が期待できるのだと思います。


初投稿:2010/10/01