前回のブログ記事に続き、アトピー肌についてもう少し書いてみたいと思います。
アトピー肌とは、アトピー性皮膚炎という慢性のアレルギー疾患を持つ皮膚のことで、症状としては湿疹と強いカユミが続きます。
カユミのため、皮膚を掻きむしると、さらに湿疹がひどくなったり、炎症を起こしたり、またそこに菌が繁殖したりすると皮膚の状態は一層悪化したりします。
アトピーは慢性のアレルギー疾患であり、アトピー体質を根本から変えて完治させるというのはなかなか難しく、症状が治まっても、しばらくするとまた悪化したりすることがあります。
しかし、アトピー体質を変えることができなくても、湿疹やカユミといったアトピーの症状が出にくいようにケアすることは可能です。
アトピーの症状が出てしまったら、悪化する前に皮膚科の医師に相談し、その症状を抑えていくことが必要です。
また、アトピーの症状が出ないように肌の手入れを行なったり生活の様式を変えていくことも必要です。
アトピー肌の場合、もともとアレルギー体質であるうえに、肌のバリア機能が低下し、さらに刺激や異物に対して敏感な状態になっています。
体質そのものを変えることは難しいかもしれませんが、肌のバリア機能は保湿対策をきちんと行い角質層をケアすることで、適正に保つことは可能です。

角質層の保湿&バリア機能を適正に保つことが大切

角質層は皮膚の最上層(肌表面に最も近い層)で、新陳代謝によって表皮最下層(基底層)から押し上げられてきた細胞が規則正しく並び層構造を形成しています。
角質の細胞と細胞の間には、NMFといわれる天然保湿成分と細胞間脂質が存在し、肌の潤いを保つとともに、異物の皮膚内部への侵入を防ぐなどバリア機能を保持しています。
アトピー肌の方は、NMFや細胞間脂質が不足しやすく、角質層のバリア機能が低下しやすい状態にあります。
また、もともとアレルギー体質ということもあり、角質層の機能低下や層構造の乱れがあると、異物の侵入や外的刺激に対して、一般の方よりも敏感に反応し、湿疹・炎症・カユミなどが生じてしまいます。
ですから、こういったアトピー肌特有の症状が出ないようにするには、肌の保湿機能やバリア機能を常に適正に保つようなスキンケアが必要となります。

アトピー肌の方がスキンケアで注意すること

アトピー肌の方は、もともと敏感であるうえに、角質層の水分が不足しやすく、バリア機能が低下しがちです。
使用する化粧品も保湿作用に優れ、なおかつ刺激の少ないものを選び、その使用方法も肌に刺激を与えないように注意しないといけません。
クレンジングや洗顔では、作用の強い洗顔料(洗浄力の強すぎるもの)は避けるとともに、肌に強い摩擦を与えないことが大切です。
もちろん、肌の付着物は、それらが刺激となる可能性がありますので、きれいに取り除く必要があります。
しかし、その際に角質層を傷つけてしまうと、角質層の層構造は乱れ、NMFや細胞間脂質も流出し、保湿機能やバリア機能は低下してしまいます。
適度な洗浄力をもちながら肌への刺激も少ない洗顔料を使い、肌を強く擦らずにやさしく洗顔することがとても大切です。
[公式サイト内ページ]やさしい洗顔の重要性はこちらもご覧ください
また、洗顔後の肌は皮脂などが取り除かれ無防備な状態です。
保湿作用に優れ、なおかつ刺激の少ない化粧水、乳液、美容液などを使い、肌の水分が失われないようにする必要があります。
特に、細胞間脂質の主成分であるセラミドなどが配合されたものや、NMF成分の主成分である各種アミノ酸が配合されたものはおすすめです。
その他にも、細胞間脂質やNMF成分の不足を補い、角質層の保湿機能をサポートする成分はいろいろとあります。
その中で刺激の少ない成分が配合されたものを選び肌水分の維持を行なっていただきたいと思います。
なお、入念な保湿対策ということからすると、化粧水だけでははなく、乳液、美容液、クリームなど油分の含まれるものを一緒にご使用いただきたいと思います。
角質の水分が失われないようにするには、保湿成分による保水力とともに、水分が蒸散しないように油分で膜をつくることも必要です。
油分を含む化粧品は、皮脂膜の代わりに外界の刺激から肌を保護することにもなるからです。
[公式サイト内ページ]角質層の水分保持(NMF・細胞間脂質)についてこちらもご覧ください

アトピー肌の方とモルトリーチェ化粧品

モルトリーチェ化粧品は、肌に対して自然で、刺激の少ないスキンケア化粧品です。
アトピー肌の方も含め、肌が敏感でお困りの方にもご使用いただきたいと思います。
化粧品の主原料(ベース成分)は、肌に存在する成分を自然界(植物由来成分)に求め採用していますので、肌への馴染みに優れ、肌への負担がないようにしています。
また、保湿成分やその他美容成分も、海と大地の恵みをバランスよく配合し、肌への刺激を抑えながら、肌の保湿機能・バリア機能をサポートします。
モルトリーチェ化粧品についての詳細は以下のページをご覧ください。

なお、化粧品は、それによって患部を治すといった薬品ではありません。
あくまで、健やかな肌を保つためにお使いいただくものです。
アトピーの症状が出たり、何らかの皮膚トラブルがある場合は、まずは専門の医師に相談し、症状の改善を最優先に行なっていただきたいと思います。
化粧品は、症状が改善したうえで、その症状が再発しないように、お肌をケアするためにご使用いただくものとお考えください。

初投稿:2010/10/25