このブログ記事は、前回のブログ記事「敏感肌について【1】バリア機能の低下が肌トラブルを起こす」の続きとなります。

前回のブログ記事もあわせてお読みください。



前回のブログ記事で、一般的に敏感肌というのは肌のバリア機能が低下した状態にあるということ。

そして、肌のバリア機能は皮膚最上層の角質層が健全な状態にあってこそ保たれるということを書いてきました。

それでは、その肌のバリア機能を適正に保つためには、どのようようなことに注意すればよいのでしょうか。

肌のバリア機能が低下した状態というのは、角質層を構成する細胞がめくれ上がったり、必要以上に剥がされたり、不規則に並んでいたり・・・角質層の層構造が崩れた状態にあります。

また、角質層における細胞間脂質やNMFといった潤い成分が不足した状態でもあります。

これらの潤い成分は、水分をしっかりと保持するとともに、角質の細胞と細胞の間に存在し接着剤的なはたらきもしていますので、不足するとバリア機能も低下してしまいます。





角質層の保湿機能を補う!


角質層を健全に保ち、肌のバリア機能を適正に保つためには、「徹底した保湿対策」が必要です。

肌の水分、特に角質層の水分が不足し、肌が乾燥すると、わずか0.02ミリほどの厚さの角質層は、傷つきやすく、剥がれやすい状態になります。

また、角質層の水分不足、そして細胞間脂質やNMFの不足は、角質層における細胞の並びにもひずみを生み、異物が侵入しやすくなってしまいます。

保湿力のある化粧水、乳液、美容液、クリームなどをこまめに使い、肌に潤いを保つことで角質層を整えることが必要です。

細胞間脂質の不足を補うために、その主成分であるセラミドが配合されたものもあります。

NMFの不足を補うために、それに代わる様々な保湿成分が開発され、それぞれ化粧品に配合されています。

化粧品の内容成分をよく吟味してお使いいただければと思います。



角質層を保護し水分の蒸散を防ぐ!


また、角質層の上に薄い膜をつくることで、水分の蒸散を防ぐとともに外部の刺激から肌を守ることも大切です。

化粧水は多くの方が使用されていると思いますが、バリア機能を適正に保つということからすると、乳液、美容液、クリームなど、油分の含まれた化粧品の使用も必要でしょう。

本来、肌のバリア機能を補完するために、私たちの肌表面には、皮脂腺から出る皮脂と汗腺から出る汗が混じりあった皮脂膜という天然のクリームがあります。

皮脂膜は、肌水分の蒸散を防ぐとともに、様々な外的刺激から肌を守り保護するはたらきがあります。

皮脂膜が少ないと肌は乾燥しやすくなり、肌の保護機能も低下(バリア機能の低下)しやすくなります。

この皮脂膜は、加齢とともに減少しますし、秋冬の寒い時期になると分泌が少なくなります。

乳液、美容液、クリームなどには油分が含まれ、この皮脂膜のはたらきを補うことができます。



角質層を傷つけずに肌の付着物を取り去る!


敏感肌の場合、刺激の原因となる肌の付着物をきれいに取り除くことがまず必要です。

クレンジングや洗顔をきちんと行うべきなのですが・・・

その際に、必要な角質部分まで取り除いたり、角質層を傷つけるようなことがあると、肌のバリア機能は低下してしまいます。

ですから、クレンジングや洗顔は、決して肌を強く擦ることなく、やさしく行なうことが大切です。

洗い過ぎにも注意が必要です。特に肌が乾燥しやすい冬場は、皮脂も汗も少ないですし、頻繁な洗顔は避けた方がよいでしょう。

洗浄力の強い洗顔剤は、不要な肌の付着物と一緒に、必要な角質部分まで取り去ってしまう可能性がありますので、これも要注意です。

また、洗浄力が強すぎる場合、洗浄成分そのものが、肌への刺激物となることがあります。

クレンジングや洗顔は、角質層の層構造を守りながら、肌の不要な付着物をやさしくきれいに取り除く!

これが、肌のバリア機能・保湿機能を適正に保つ基本です。



敏感肌を防ぐために肌に刺激を与えない!


敏感肌の場合、あるいは敏感肌にならないようにするためには、肌への刺激となるようなものは極力避けるということが大切です。

敏感肌でない方でも、一旦何らかの刺激がきっかけで肌が反応してしまうと、そのままトラブルが起きやすい肌になってしまうことがあります。

健康的な肌であっても油断せずに、保湿対策をしっかり行うこと、そして肌への刺激はできるだけ排除することが重要です。

以下の点をご注意ください。


◎クレンジングや洗顔に限らず、肌を触る場合は、決して強い摩擦を与えない。

◎肌の付着物はなるべく早めに取り除く。

◎化粧品は、なるべく低刺激で肌に対して負担の少ないものを選ぶ。

◎紫外線には極力あたらないようにする。


もちろん、バランスのよい食生活、規則正しい生活と十分な睡眠、精神的な安定などによる、心身の健康が肌の健康にもたいへん良い影響を与えるということは言うまでもありません。



保湿対策については、モルトリーチェ公式サイトの以下のページもご覧ください。

[公式サイト内ページ]特集記事:肌乾燥を防ぐための保湿対策

上記ページでは、マッサージによる血行促進や不要な角質の除去なども保湿対策のひとつとして取り上げています。

ただし、肌が敏感な状態では、こういったお手入れは肌への刺激となることがあります。

敏感な肌状態での保湿対策としては、まずは上記の通り「保湿剤を使い水分を失わないようにする」「不足した皮脂膜を補い水分の蒸散を防ぐ」「やさしい洗顔を行なう」といったことをお考えください。



今回のブログ記事における敏感肌というのは、もともとの肌質とか体質というよりは、基本的には肌乾燥を主要因とする後天的な肌の問題としてとりあげてきました。

アレルギー肌、アトピー肌、化粧品かぶれなどにつきましては、以下の関連ブログ記事もご覧ください。

[関連ブログ記事]化粧品による「かぶれ」について

[関連ブログ記事]肌トラブル時の化粧品の使用について

[関連ブログ記事]季節の変り目「春」の肌トラブルを防ぐために

[関連ブログ記事]化粧品アレルギーについて

[関連ブログ記事]アトピー肌に使えますか?

[関連ブログ記事]アトピー肌のスキンケアについて



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初投稿:2010/11/19