オールインワン化粧品と言われるものが市場に現れてからかなり経ちますが、特にこの10年ほどは人気です。
オールインワンとは、英語の「all in one」のことで、全て一体化されたものを表します。
化粧品で言うオールインワンとは、化粧水・乳液・美容液・クリームなどの機能を全て一体化したものを表します。
商品によっては、下地クリームの機能、さらにはパックやマッサージの機能まで有するというものもあるようです。
今回はオールインワン化粧品について考えみたいと思います。

ジェル状が多いオールインワン化粧品

一般的にオールインワン化粧品と言われる製品は、ジェル状のものが多いようです。
商品名に○○ジェルとあったり、○○ゲルとあったりしますが、これは「gel」を英語読みするかドイツ語読みするかの違いです。
ただ、粘度や弾力性が低くやわらかいものをジェルと言い、逆に若干固めのテクスチャーのものをゲルと言う場合もあります。
多くのオールインワン化粧品がジェル状になっているのは、液体である化粧水などと固体に近いクリームなどの中間的なテクスチャーをつくりだそうとしたためです。
そうすることで、化粧水・乳液・美容液・クリームなどの機能を一体化したというイメージを抱かせやすいということでもあります。

ジェル状にするには、液体にゲル化剤と言われるものを加えます。
食品では、ゼリー・ババロア・杏仁豆腐など作る際に使われるゼラチンや寒天などもゲル化剤です。
化粧品では、各種の水溶性高分子ポリマーをゲル化剤として使用して、ジェル状の化粧品をつくります。
ゲル化剤の選択・使用方法によって、弾力性や粘度などジェルの質感やテクスチャーも変わってきます。
また、オールインワンジェルと言われる化粧品には、液体をゲル化しただけで油分を含まないもの(オイルフリー)もありますし、油分も含むものもあります。
油分が少なければ透明に近く、油分が多ければ半透明から若干白くなります。

なお、乳液なども化粧水とクリームの中間的ものと言えますが、これはゲル化剤でゲル化したものではありません。
水分と油分を界面活性剤を使用することによって乳化したものです。クリームより油分が少ないため液体に近くなっています。
ジェルと言われる化粧品でも、油分を含む場合は、ゲル化剤に加え界面活性剤を使用することで水分と油分を混ぜ合わせます。

オールインワンジェルは画期的なスキンケアアイテムなの?

オールインワンジェルと言われる化粧品が何か特別なものかというと、そうではありません。
オールインワン化粧品ということば自体、販売戦略上生み出されたものであって、明確な定義があるわけではありません。
ジェル状の化粧品をオールインワンを標榜したスキンケアアイテムとして販売しているということになります。
モルトリーチェ化粧品でも、モイスチュアライザーという商品は美容液としてご案内していますが、実際にはジェル状になっており油分も含みますから、白色に近い半透明となっています。
このモイスチュアライザーをオールインワンジェルとしてご使用いただくことも可能なわけです。(ただ、容量や価格の関係もあり、おすすめはしていませんが・・・)

ですから、ある方が「私のスキンケアはこの乳液だけ!これで十分!」と言うのであれば、その乳液もその方にとってのオールインワン化粧品となります。
化粧水であろうと、乳液であろうと、クリームであろうと・・・スキンケアにどれかひとつだけしか使用しないという場合は、それがオールインワン化粧品ということになるのです。
今でも、ご高齢の方でクリームしか使わないという方もいらっしゃいます。その場合、そのクリームがオールインワン化粧品なのです。
手のお手入れには、ハンドクリームしか使わないという方も多いと思います。その場合、ハンドクリームが手荒れを防ぐためのオールインワン化粧品として使われているわけです。

オールインワン化粧品は肌質に合わせて上手く利用しましょう

オールインワン化粧品については、プラスの意見もあれば、マイナスの意見もあります。
これは当然のことで、どんなスキンケアイテムにもプラスの意見もあれば、マイナスの意見もあります。
人によって肌質も違えば、合う成分や合わない成分も違いますし、年齢や体調によっても違ってきます。
オールインワン化粧品を特別な画期的なスキンケアアイテムと考えるのではなく、自分自身のスキンケアにどのように取り入れていくのかを個々に考えることが必要だと思います。

例えば、オイルフリーのオールインワンジェルを化粧水代わりに使用して、その後に乳液やクリームなどを使用する。
あるいは、油分も若干含むオールインワンジェルを化粧水や乳液の代わりに使用して、その後に美容液やクリームを使用する。
もちろん、オールインワンジェルと言われるものだけで全てのスキンケアを完了するという方もいらっしゃるでしょう。
オールインワンジェルでも、油分を含むものと含まないものがありますので、使用する方の肌に合う方を選べば良いでしょう。
オールインワン化粧品という商品であっても、疑うことなくこれひとつを使用すれば大丈夫とか、あるいは他のスキンケアアイテムと併用してはいけないのでは?とか考えずに、ご自分の肌に合うように上手くスキンケアに取り入れていくことが大切です。

乳液をオールインワン化粧品として使用することについて

ただ、オールインワンジェルと言われる商品においては、油分が少ないものも多いようにも思います。
若い方の場合、皮脂の分泌も多く、油分を敬遠される方もいらっしゃいますので、こういったオールインワジェルを好まれるというのも理解できます。
ただ、年齢を重ねるにつれて皮脂の分泌は減少します。
季節的には、秋冬になると皮脂は不足気味となります。
元々皮脂の分泌が少ないという方もいらっしゃいます。
洗顔後の肌は一時的に皮脂が取り除かれた状態になります。
こういった場合、オールインワジェルだけでは皮脂の不足を補うという役目が果たせるのか?少し心配があります。
皮脂は、肌を保護し乾燥を防いでくれる天然のクリームです。皮脂の不足は肌老化の大きな原因でもあります。
皮脂の不足を補い肌を守るためにも、油分を含むスキンケアアイテムは必要かと考えます。

そうはいっても、スキンケアにたくさんのお金をかけたくない方や、何種類ものスキンケアアイテムを使うのは面倒だという方も多くいらっしゃいます。
その場合は、オールインワジェルもいいのですが、乳液をオールインワン化粧品として使用されてはいかがでしょうか。
乳液は、水と油を乳化した(混ぜ合わせた)もの、クリームより油分が少なく、液状であっさりしていて、肌に伸ばしやすくつくられています。
乳液は、肌への水分補給や保湿作用はもちろんのこと、油分も含まれますので、皮脂のように肌に薄い膜を形成し水分の蒸散を抑えたり、外界の刺激から肌を守るなどの保護作用もあります。
また、化粧水には通常アルコール(エタノール)が、溶剤・清涼作用・保湿・抗菌・防腐などの目的で使われています。
ただ、人によっては、このアルコールが肌への刺激となる場合もあります。通常乳液にはアルコールが使われていませんので、その点でも安心です。

なお、ベヘニルアルコールやバチルアルコールは、アルコールという名がつくので、アルコールと混同されることがありますが、一般的にアルコールと言われるのは低級アルコールであるエタノールを指します。
ベヘニルアルコールやバチルアルコールは、化粧品原料としてはアルコールとは別物で、乳化補助・油分付与・感触向上・エモリエント効果・保湿などの目的で配合されます。

モルトリーチェの乳液について

モルトリーチェの乳液「ミルクローション」は、油分としてオリーブスクワランなど植物由来油脂成分を使用しています。
皮脂に近い成分構成となっており、肌馴染みにたいへん優れ、やさしく肌を保護してくれます。
また、油分と水分を混じり合わせる乳化剤には、安全性の高いアミノ酸系および植物系の界面活性剤を使用しています。
保湿・美容液成分もたっぷり使用しており、肌の潤い保持にもたいへん優れています。
ミルクローションには、海藻の保水構造を応用したシーモイストなど海由来の各種高保湿成分を配合しています。
また、4種の植物セラミドを配合し、肌の保湿機能やバリア機能をサポートします。
酵母成分バイオダインTRFは、優れた保湿機能を有するとともに、細胞の維持に必要な各種成分をふんだんに含みます。
さらに、カミツレ、クララ、シラカバ、甘草、ゼニアオイ、ローズマリー、ラベンダー、ティーツリーなどの植物抽出成分を配合し、肌を健やかに保つよう配慮されています。
ご使用になりますと、しっとりした肌の感触が長時間持続するとともに、ふっくらしてハリのある肌を実感できると思います。
こういった潤いと柔軟性のある肌状態を持続させることが、小じわ防止やたるみ防止にもつながります。

[公式サイト内ページ]モルトリーチェ乳液のご案内

初投稿:2019/03/05