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化粧品

誤解が多い?化粧品の界面活性剤について【2】


前回のブログ記事 「誤解が多い?化粧品の界面活性剤について【1】」 では、化粧品における界面活性剤をテーマにしました.。

今回のブログ記事は、その続編としてもう一度界面活性剤をテーマに取り上げています。

前回ブログ記事の補足的な意味合いもあります。

なお、前回も述べました通り、化粧品に使用される界面活性剤についての話が中心となります。



そもそも界面活性剤って何?


まず、前回の界面活性剤をテーマとしたブログ記事においては、そもそも界面活性剤とは何か?ということがきちんとご説明できていませんでした。

界面活性剤について語るうえで、本来は最初にご説明すべきことですので、前回のブログ記事は少々分かりづらかったかもしれません。

界面活性剤は、文字どおり「界面」を「活性化」する物質です。

界面とはモノとモノの境界面のことです。

油と水の境界面、液体と気体の境界面、気体と固体の境界面など、二つの物質が接触する境界面を界面といいます。

そして、その界面の性質を変えることを、活性化するといいます。 



例えば、油と水の界面では、水と油が混ざり合うことはありません。

この混ざり合うことのない界面に界面活性剤を加えてその性質を変える(活性化する)と、油と水が容易に混ざるようになります。

気体(空気)と液体(水)の界面も簡単には混ざり合いませんが、界面活性剤で両方の性質を変える(活性化する)と、空気は小さな気泡となって水中に分散します。

化粧品における界面活性剤は、水分と油分などのように、互いに混ざり合わない物質の仲立ちをし、溶け込んだ状態にする物質です。

クリーム、乳液をはじめ、石鹸、シャンプー、リンスなど様々な化粧品に使用されています。

また、界面活性剤は食品にも多く使用されています。

マーガリン、アイスクリーム、牛乳、マヨネーズなどは、界面活性剤のはたらきにより、水と馴染まない油脂やタンパク質を乳化したり分散したりしています。



化粧品づくりには界面活性剤は必要


化粧品の場合、基本的にはその主な原料は水と油であって、そこに様々な美容成分を配合してつくられます。

水と油といった本来は馴染みあわないものを混ざり合わせてくれるものとして、界面活性剤は必要不可欠な原料です。

界面活性剤の構造は、その分子内に油分と馴染む親油性部分と水分と馴染む親水性部分とを持っています。

その構造を利用して、相互に混じり合わない水と油を乳化させ、油中水型(W/O型)、水中油型(O/W型)、あるいは二重構造の乳化物(エマルジョン)をつくったりします。

さらに、界面活性剤には次のようなはたらきがあります。

水に溶けることのない保湿成分などの美容成分や香料などを透明に混和させる可溶化作用・・・

おしろいなどの本来は粉末状の原料の水中分散性を高める作用・・・

水と馴染まない油性の汚れを取り込んで落とす洗浄作用・・・などです。

このように界面活性剤は、様々なはたらきをしています。



化粧品に界面活性剤が使用されるのは、こういった界面活性剤のはたらきを活かすことで、より高い美容効果を期待できる高品質な化粧品をつくることができるからです。

例えば、界面活性剤を使用することで、肌へ馴染みやすく感触が良くなり、使用感が格段に向上します。

また、水分と油分、保湿成分などが均一な状態で配合できるようになりますので、その結果として、水分補給、油分補給、肌の保護作用が期待できます。

さらに、界面活性剤の活用により、各種の美容成分を、肌に浸透しやすくしてくれます。

こういったはたらきは、化粧品には欠くことができません。

界面活性剤のはたらきを度外視して、危険なものと決め付けるのは少々乱暴な考え方ではないでしょうか。

乳化物(エマルジョン)をつくるためには、乳化剤あるいは乳化安定剤が必要なのです。



また、合成界面活性剤を使った洗剤は環境汚染につながるから、石けんを使うべきだという考えもありますが、石けんも合成界面活性剤(陰イオン系界面活性剤)のひとつです。

確かに、古くからある合成洗剤の中には、自然界に還元されにくいというものがありますが、界面活性剤すべてが悪い物質で不要なものだとしてしまうのは間違いだと思います。

問題は、いかに安全で機能の良い界面活性剤を使用するかであって、界面活性剤そのものを全否定してしまうと、本当に肌に有益な化粧品はつくることは出来なくなってしまいます。



界面活性剤がシミや肌荒れの原因になるのでは?


かなり以前から、界面活性剤がシミや肌荒れなどの原因になるという考え方があります。

確かにある種の界面活性剤は皮膚への浸透性が高いため、角質層を通過して表皮、真皮を直接刺激することがあります。

そのため、皮膚内で炎症を引き起こし、メラニン色素の活性化を促し、色素沈着が起きるとということです。

また、作用の強い界面活性剤によっては、角質層の層構造を損傷し、肌の保湿機能やバリア機能を低下させてしまいます。

そのため、慢性的な肌乾燥や肌荒れの状態となってしまい、肌老化・肌トラブルの直接的な原因となってしまうことがあります。



しかし、界面活性剤がすべて皮膚内部へ浸透するのではありませんし、作用が緩和な界面活性剤も多くあります。

例えば、石鹸やある種の天然系合成界面活性剤は、皮膚表面もしくは皮膚の中で簡単に分解し、その機能を失いますので、皮膚の深部まで到達することはありません。

また、角質層を損傷してしまうような、強い作用を持ち合わせていない界面活性剤もあります。



また、化粧品は界面活性剤が主体ではなく、あくまで、油分、水分および保湿成分などの仲介役としての機能を有しているにすぎません。

水分と油分を混ぜ合わせるための乳化剤に、あるいは少量の油性成分を水に可溶化するために界面活性剤は使われているのであって、その使用量は非常に少ないのです。

確かに、数十年前は、化粧品の安定性や粘調性をコントロールするのに、今よりも多量の界面活性剤が使用され、中には数パーセント以上の界面活性剤を使った時代もあったようです。

しかし、今では乳化技術が格段に向上しましたので、少量の界面活性剤で安定した乳化物(エマルジョン)がつくられるようになりました。



そうは言っても、肌に対してはあまりおすすめできない界面活性剤が存在するのも事実です。

ただ、界面活性剤を全否定していては、本当に肌にとってプラスの効果をもたらす化粧品とも巡り合えないかもしれないということです。

界面活性剤全てが悪というわけではありません。

様々な界面活性剤がありますし、化粧品造りには界面活性剤は必要なのです。

本来の化粧品の目的である、健やかで美しい肌の維持を実現するためにも、界面活性剤について正しく理解することが必要なのではないでしょうか。



ひとくちに界面活性剤といってもその数は膨大!


ひとくちに界面活性剤といっても、その数は途方も無く多くあります。

界面活性剤という言い方をしなくても、界面活性剤としてのはたらきを持たせるために使用されるものもあります。

各化粧品会社は、こういった数多い界面活性剤の中から、肌にも安全であり、環境保全にも配慮したもの、化粧品としての品質向上にもつながるものを選んで使用しています。

数多くの界面活性剤は、その原料によって、天然系の界面活性剤か、合成の界面活性剤か、あるいは石油系の界面活性剤か・・・などと分類することもあります。

ただ、元々の原料が何であろうと、化粧品で使用される界面活性剤は化学的処置がされたものですから、基本的には全て合成界面活性剤と言えるでしょう。



また、界面活性剤は、その分子構造によっても分類することができます。

界面活性剤をその分子構造に基づいて分類した場合、イオン性界面活性剤と非イオン性(ノニオン)界面活性剤に大きく分類されます。

イオン性界面活性剤は更に、陰イオン性(アニオン)界面活性剤、陽イオン性(カチオン)界面活性剤、両性界面活性剤に大別されます。

界面活性剤は、一つの分子の中に『水になじみやすい部分(親水基)』と油になじみやすい部分(親油基)』の両方を持っています。

そのままでは、混ざり合うことのない水と油があった場合、ここに界面活性剤が溶け込んでくると、界面活性剤は水と油の界面に集合し親水基は水に、そして親油基は油になじみます。

そして、それぞれの界面張力が低下することによって混ざり合うことのなかった二つの液体が混ざり合うようになります。



このように一つの分子中に親水基と親油基といった二つの異なる分子構造を併せ持つのが界面活性剤の基本構造です。

この界面活性剤を水に溶解させた時、その親水基が電離してイオン(電荷をもつ原子団)となるのがイオン性界面活性剤で、イオン化しないのが非イオン(ノニオン)界面活性剤です。

イオン性界面活性剤は更に、電離したときのイオンの性質によって、マイナスイオンに電離するアニオン(陰イオン)界面活性剤、プラスイオンに電離するカチオン(陽イオン)界面活性剤、そしてそのpH(酸性度)によってマイナスにもプラスにも電離する両性界面活性剤の大別されます。

それぞれの界面活性剤は親水基と親油基の種類・構造によって、更に細かく分類され、その種類によって、それぞれ特徴や用途が違います。

ちなみに、界面活性剤に対比して、安全なものとしてとりあげられることが多い「石けん」は、陰イオン性界面活性剤のひとつです。

なお、それぞれの界面活性剤の特徴や用途を簡単にご紹介すると以下の通りです。


●陰イオン性(アニオン)界面活性剤


水に溶かしたとき、イオンに解離して親油基の部分がマイナスに解離する界面活性剤。洗浄力が強く、泡立ちが良いが殺菌力は弱い。皮膚刺激性は弱い。

化粧品、石けん、シャンプー、洗剤などに広く使われる。

●陽イオン性(カチオン)界面活性剤


水に溶かしたとき、イオンに解離して親油基の部分がプラスに解離する界面活性剤。

殺菌力が強く、皮膚刺激性はやや強い。毛髪に対する吸着力が強く帯電を防止する。

化粧品、リンス剤、殺菌剤、静汗剤などに用いられる。

●両性界面活性剤


水に溶かしたとき、pHによって親油基の部分がプラスに帯電したり、マイナスに帯電したりする界面活性剤。

洗浄力が強く、殺菌作用、毛髪の柔軟効果、皮膜形成効果もある。刺激性はほとんどない。

目にしみないシャンプー、リンス、柔軟剤などに用いられる。

●非イオン性(ノニオン)界面活性剤


水に溶かしたとき、イオンに解離しない界面活性剤。化学的に安定で、他の界面活性剤と混ぜ合わせても有効。

酸性でもアルカリでも使える。乳化作用、分散作用、浸透作用がすぐれている。刺激性は少ない。

化粧品の乳化剤として用いられる他、食品添加物としても使用される。



なお、肌への刺激という点からみると、イオンは肌へ浸透しやすいので、一般的には、イオン性界面活性剤の方が、非イオン性界面活性剤より刺激が強いと言われています。

イオン性でも、陽イオン性(カチオン)界面活性剤よりも、陰イオン性(アニオン)界面活性剤の方が刺激性は弱く、両性界面活性剤はほとんど刺激性は無いとされています。

また、イオン性でも、アミノ酸系の界面活性剤の場合は、陽イオン性(カチオン)でも陰イオン性(アニオン)でも、刺激がほとんどなく安全性の高いものがあります。

現在、基礎化粧品などに使用される界面活性剤は、非イオン性(ノニオン)界面活性剤が多くなってきています。

これは、界面活性剤としての作用がおだやかで、皮膚刺激性もほとんど無いということに加え、化学的にも安定し、洗浄、乳化、分散、浸透など幅広く使用できるためです。



天然原料からつくられた界面活性剤について


界面活性剤をその原料から、天然系の界面活性剤、合成の界面活性剤、あるいは石油系の界面活性剤などと分類して、天然系の界面活性剤が安全であるという考え方をよく耳にします。

以前は、界面活性剤の原料と言えば、石油系が中心だったのですが、今では天然系素材を由来としたものも多くなっています。

代表的なものとして大豆由来のレシチンをはじめ、アシルアミノ酸系界面活性剤、アシルコラーゲンペプチド、脂肪酸グリセリンエステルや、ショ糖脂肪酸エステルなどがあげられます。

ただ、天然素材を原料とした界面活性剤であっても、レシチンなど純粋に植物から抽出したものを除けば、上記の天然系の界面活性剤も含め、その多くは人間によって化学的に合成されたものです。

その原料の由来が植物など天然系のものいうことであって、正確にはどれも合成界面活性剤となります。



化粧品に使用される界面活性剤の場合、レシチンなど純粋に天然の界面活性剤だけでは作用が弱く、単独では界面活性剤としての機能が十分に果たせないということがあります。

レシチンは非常に酸化しやすいため、酸化しないように水素などを添加した状態にすると(水添レシチン)、これは合成の界面活性剤ということになります。

ですから、天然系の界面活性剤か、合成の界面活性剤か、と分類するのは無理があるようにも思います。

かなり以前、肌への有害性が問題視されはじめた頃の界面活性剤は石油系のものが多かったことから、今でも天然を謳った界面活性剤を求める方が多いようです。

ただ、どの界面活性剤が肌に安全なのか危険なのかというのは、元々の原料だけで決まるものでもありません。

現在化粧品に使用されている界面活性剤は、石油系にしろ、天然系にしろ、基本的には安全なものとなっています。



モルトリーチェの界面活性剤についての考え方


それでは、モルトリーチェでは、どのような界面活性剤を使用しているのでしょうか?

モルトリーチェ化粧品は、「肌が自ら美しくなろうとする力」のサポートを目的に、肌に負担をかけない、肌にとって自然で馴染みの良い化粧品でありたいと考えています。

そして、その原料・素材は海と大地の恵みに求めています。

やみくもに化粧品原料は石油系だから危険だと避けているのではありません。

むしろ現在の化粧品原料であれば、石油系の方が安全な化粧品を低コストで簡単に造れるのではないかとさえ考えています。

ただ、肌に自然なもの、あるいは肌成分に類似したもの、肌本来の機能を引き出すもの、といった考え方から化粧品原料・素材を厳選していくと、今のような天然由来原料を主体とした化粧品となったということです。



モルトリーチェでは、界面活性剤についても、こういった考え方に基づいて採用しています。

中心となっているのは、大豆など植物由来の脂肪酸系の界面活性剤で分子構造的には非イオン系(ノニオン)界面活性剤に分類されるものです。

また、安全性の高いアミノ酸系界面活性剤も使用しています。

洗顔剤にはヤシ油由来脂肪酸をケン化した石けん(ミリスチン酸石けん)が洗浄目的の界面活性剤として使用しています。



現在、一般的に化粧品に使用されている界面活性剤は、肌に対して直接的に危険なものはほとんどないと思います。

ただ、中には肌への浸透力が強いもの、界面活性剤としての作用が強いもの、分解性の悪いものなどもあります。

これらは、長期間使用を継続すると、肌乾燥、肌荒れ、色素沈着・・・といった肌への悪影響を与える可能性も否定できません。

モルトリーチェで使用している界面活性剤は、作用が緩和で、肌表面の角質層を必要以上に傷付けることがなく、肌の保湿機能やバリア機能への悪影響は少ないと言えます。

また、生分解性が良い界面活性剤ですので、皮膚内部へ浸透することが無く、また浸透してもすぐに分解されてしまいますので、肌への刺激性もありません。

さらに、生分解性が良いということは、微生物によって簡単に分解されるということですので、環境保全にもプラスと言えます。



界面活性剤については以下のブログ記事もご覧ください。モルトリーチェで使用している界面活性剤の一覧についてもご紹介しています。

[関連ブログ記事]誤解が多い?化粧品の界面活性剤について【1】



モルトリーチェ化粧品は、健康な肌であれば本来有している「肌が自ら美しくなろうとする力」をサポートします。

モルトリーチェスキンケア化粧品の詳細については、以下のモルトリーチェ公式サイト内のページでご案内しておりますので、是非ご覧ください。




初投稿:2007/10/03

誤解が多い?化粧品の界面活性剤について【1】


化粧品の安全性の問題となると、決まって俎上に載るのが、鉱物油、防腐剤、香料、そして界面活性剤です。

鉱物油、防腐剤、香料については、このブログの中でも取り上げています。

界面活性剤については別のブログ記事「界面活性剤の入っていないシャンプーありますか?」で少し触れていますが、あまり詳しいことは書いておりませんので、今回は界面活性剤をテーマにしたいと思います。

ただ、界面活性剤と一口に言っても、テーマとしてその範囲はあまりに広すぎますので、ここでは化粧品に使用する界面活性剤に絞って書いていきたいと思います。



誤解されている?界面活性剤


もう、ずいぶん前から、界面活性剤は人にも環境にも有害なものとして考えられているようです。

今回のブログ記事を書くにあたって、改めてインッターネットで界面活性剤について検索してみると、今でも界面活性剤というのはたいへんな悪役としてとらえられているようです。

ただ、界面活性剤が危険物質だという情報については、界面活性剤をよく理解していない間違った考え方に基づいたものや、商品の宣伝のために界面活性剤の危険性を必要以上に煽っているものが多く見受けられます。

また、一般消費者の皆様に界面活性剤は危険だという誤解された情報が浸透しているために、あえて界面活性剤悪玉説に便乗してビジネス展開されているものあるように思います。

実際のところ、化粧品造りには、界面活性剤の使用は不可欠です。

界面活性剤がなければ、洗浄効果を与えることができませんし、乳液やクリームなど乳化物(エマルジョン)を造ることができません。

また、保湿成分など美容成分を化粧品ベースに溶かし込むことも難しくなってきます。

ですから、界面活性剤フリー(不使用)を謳っている商品や、界面活性剤悪玉説を主張する化粧品会社の商品でも、よくよく成分を見てみると、実際には界面活性剤なるものもあります。



確かに、界面活性剤の中には肌に対して危険なものもありますし、かなり以前にはそういった界面活性剤を使用した化粧品もあったようです。

しかし、現在では、化粧品に使用される界面活性剤については、肌への危険性が少ないものがほとんどです。

「界面活性剤=悪」と短絡的に考えてしまうと、本当に良い化粧品と巡り合えなくなってしまいます。

その結果、肌を健やかに保つという本来の目的からもかけ離れてしまう可能性だってあります。

やみくもに界面活性剤を敬遠するのではなく、界面活性剤について正しく理解することも必要ではないでしょうか。



界面活性剤にはたくさんの種類が!


界面活性剤といわれるものにはたくさんの種類があります。

界面活性剤、あるいは界面活性剤としての機能を持つものは、何千種類も存在するとされ、それぞれ、特徴や用途が違います。

その中には、危険なものもあれば、安全なものもあります。

皮膚や人体に対して、刺激の強いものもあれば、弱いものもあります。

環境汚染につながるものもあれば、環境汚染の心配がないものもあります。

界面活性剤の素材自体も、天然由来といわれるものから、天然系合成のもの、アミノ酸系合成のもの、石油系合成のものと様々です。

また、界面活性剤としての機能も様々です。

界面活性剤としての機能が高くても刺激性が強ければ、安全性という面で問題がありますし・・・

刺激性が弱くても界面活性剤としての機能が低かったら、高品質の製品はつくれません。

もちろん、どの界面活性剤を利用するかによって、製造コストも違ってきます。

化粧品メーカーは、こういった数多い界面活性剤の中から、その製品に適したもの、あるいは企業ポリシーに合致したものなどを取捨選択し、化粧品造りに使用しています。



それでは、界面活性剤を使用することなく、化粧品はつくれないのでしょうか?

答えは基本的には「ノー」です。

もちろん、界面活性剤を使用しないで化粧品をつくることが不可能ということではありません。

しかし、製品として安定していて、使用感も良く、化粧品としての機能を高めるためには、やはり使わざるを得ないとということになります。

それは、界面活性剤には、汚れを落とす「洗浄」、水と油を混ぜ合わせる「乳化」、顔料(おしろい)などを均一に配合する「分散」、有効成分などを溶かし込む「可溶化」など、化粧品製造に不可欠なはたらきがあるからです。

問題は、数多くの界面活性剤の中からどの界面活性剤を選択して使用するかであって、界面活性剤そのものの使用を否定してしまうと、化粧品として品質の高いものはつくれません。

ですから、市販されている化粧品で界面活性剤を使用していないものは極めて稀です。



界面活性剤不使用といいながら実際には・・・


先に述べましたように、界面活性剤フリー(不使用)というキャッチフレーズの化粧品もあったりします。

しかし、その化粧品の説明等をよくよく見ると、合成界面活性剤を使用していないということであって、実際には界面活性剤が使用されているということもあります。

ただ、この合成界面活性剤フリー(不使用)というのも、実は怪しげな表現です。

このように記載している化粧品を調べてみると、確かに天然系とされる界面活性剤を使用していたりするわけですが・・・

こういった天然系の界面活性剤と言われるものは、由来が植物など天然系ということであって、実際には人間が化学的に合成したものには間違いないのですから合成界面活性剤です。

例えば、天然系の界面活性剤と言われるもので代表的なものに、モルトリーチェでも使用しているステアリン酸グリセリルがあります。

これは無添加化粧品や合成界面活性剤フリー(天然界面活性剤使用)などと謳っている化粧品によく使用されたりします。

グリセリンとステアリン酸(大豆など植物由来の脂肪酸)から化学的に合成されたものですから、由来は天然系かもしれませんが、やはり合成界面活性剤と言うべきです。

ですから、こういった場合は、合成界面活性剤フリー(不使用)と言うのではなく、「石油系合成界面活性剤フリー(不使用)」と言い方にすべきかなとも思います。

あるいは、せめて「天然系の合成界面活性剤を使用」などと言わなければいけないと思います。もちろん、グリセリンが植物由来の場合に限りますが・・・

ただ、石油だって元をたどれば天然由来ということになるのでが・・・

それに、植物を由来とする天然系合成界面活性剤であっても、その中には作用が強く、その分皮膚刺激性も高いという界面活性剤も存在します。

一概に天然系の界面活性剤だから安全というわけでもありません。



なお、純粋に天然成分から得られた界面活性剤もあります。

例えば、レシチンやサポニンなどです。

ただ、これらは界面活性剤としての機能は弱く、化粧品に使用する場合は、他の界面活性剤と併用する必要があります。

また、非常に酸化しやすいため、レシチンなどは、酸化しないように水素を添加して安定化して使用することが多く、こうなると天然の界面活性剤ではなく、天然系の合成界面活性剤ということになってしまいます。

また、界面活性剤と比べて安全なものと考えられている「石けん」にしても、脂肪酸ナトリウムあるいは脂肪酸カリウムのことであり、油(脂肪酸)と水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムにより合成された合成界面活性剤のひとつです。

石けんは、人間がつくった最も古くて簡単な合成界面活性剤ということになります。

自分で石けんをつくるという方もいて、何となく安心・安全なイメージがありますが、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムといった劇物を使う以上、きちんとした製造工程をふまないと完全に安全とは言い切れません。

化粧品を造る以上、何らかの界面活性剤の利用は避けては通れません。

各化粧品会社は、数多くの界面活性剤の中から、肌にやさしく、機能が優れたもの、さらには環境に悪影響を与えないものを取捨選択し使用しているわけです。



モルトリーチェで使用している界面活性剤は?


モルトリーチェでも、開発段階で界面活性剤の使用に際していろいろと検討いたしました。

製品として安定した高品質な化粧品を造る以上、界面活性剤は必要です。

しかし、肌への刺激は極力抑えた安全性の高いものでないといけません。

また、モルトリーチェでは、肌に自然で馴染みの良い原料を使用したいという基本的な考え方を持っており、そのために海と大地の恵みを活用した化粧品造りに取り組んでいます。

モルトリーチェ化粧品で使用している界面活性剤は、一般的には天然系の合成界面活性剤と言われたり、アミノ酸系合成界面活性剤と言われたりするものや、天然の界面活性剤とも呼べるレシチンなどです。

洗顔剤には石けん(ミリスチン酸石けん)を使用しています。

安全性にも配慮しながら、界面活性剤としてのはたらきを十分に持つものとして、大豆由来の脂肪酸系の合成界面活性剤が中心になっています。

また、環境問題への配慮からも、生分解性の良い(細菌などの微生物などにより簡単に分解される)界面活性剤を使用しています。

なお、モルトリーチェで使用している界面活性剤とその簡単な特徴は以下の通りです。

製品への使用用途として、界面活性剤的な機能や界面活性剤の補助を目的に配合されているものをご紹介しています。


●ステアリン酸スクロース


スクロース(ショ糖)とステアリン酸(大豆由来の脂肪酸)の結合によりつくられた界面活性剤です。

乳化剤、分散剤として使用されています。

皮膚をなめらかにして肌のキメをととのえる効果や、皮膚柔軟効果があります。

食品添加物として乳製品に使用されたり、洗浄剤にも使用されたりします。

●ステアリン酸グリセリル


グリセリンとステアリン酸(大豆由来の脂肪酸)の結合によりつくられ界面活性剤です。

乳化、分散、浸透作用に優れ、乳化の安定性を高める補助剤として使われます。

腐敗や酸化もされにくく、様々な化粧品、石けん、シャンプー、リンスなどに幅広く使われます。

安全性が高く、食品や医薬品にも使われ、無添加を標榜する化粧品にもよく使用されます。

●ステアロイルグルタミン酸Na


アミノ酸の一種であるグルタミン酸と脂肪酸によりつくられた界面活性剤です。

洗浄力と起泡力があり、洗顔クリーム、石けん、シャンプーなどに使われます。

皮膚と同じ弱酸性で、皮膚や粘膜への刺激が弱いことから、敏感肌用の石けんやシャンプーなどにも使用されます。

●ココイルアルギニンエチルPCA


アミノ酸の一種であるアルギニンと脂肪酸(ヤシ油由来)を結合し、ピロリドンカルボン酸塩としたものです。

界面活性剤として使用されるほか、抗菌性があるため天然の保存剤としても利用されます。

●ココイルグリシンK


アミノ酸の一種であるグリシンとヤシ油由来の脂肪酸から得られる界面活性剤です。

低刺激の洗浄剤として無添加化粧品などによく使われます。クリーミーな泡をつくります。

●コカミドDEA


ヤシ油由来脂肪酸とジエタノールアミン(DEA)により得られる界面活性剤です。

起泡性、泡の安定性、増粘性、洗浄性を高めるために、他の界面活性剤の補助として多く使用されます。

●リゾレシチン


レシチンは、リン脂質ともいい、細胞膜を構成している大事な成分の一つで、天然の界面活性剤です。

化粧品原料としては、大豆から取れるダイズリン脂質が多く使われます。

保湿効果が高く、皮膚の柔軟効果があります。また、成分の肌への浸透性を高める効果に優れています。

ただ、レシチンの界面活性作用は、単独で使用できるほど強くなく、ほかの乳化剤などと組み合わせて使われます。

リゾレシチンは、レシチンを酵素により、アルキル鎖を一つ取り除いたもので、レシチンより親水性が増し、界面活性剤としての機能が強くなっています。

化粧水、乳液、クリーム、美容液、ファンデーション、メイクアップ化粧品、ヘアカラー、パーマネント剤などに使われています。食品添加物や、医薬品にも広く用いられています。

●ミリスチン酸


ヤシ油やパーム油から得られる飽和脂肪酸でエモリエント効果や保湿効果がります。

このミリスチン酸を水酸化カリウムでケン化したものがミリスチン酸カリウム=石けん=界面活性剤です。

穏やかな洗浄作用で、泡立ちも良く、高級洗顔クリームに使用されます。

●その他の界面活性剤


・ステアロイル乳酸Na ・ステアリン酸PEG-60グリセリル ・ステアリン酸ポリグリセリル−10 ・ジステアリン酸ポリグリセリル−10 ・ペンタステアリン酸ポリグリセリルー10

ステアロイル乳酸Naは、脂肪酸と乳酸との縮合物のナトリウム塩で、乳化剤として使用されます。

その他は、いずれも、グリセリンと、脂肪酸であるステアリン酸から作られる非イオン界面活性剤です。乳化剤、分散剤として使用されています。



さて、今回は界面活性剤についてご理解していただきたいということで、ここまで書いてきましたが、まだまだ説明不十分です。

続きは以下のブログ記事(界面活性剤パート2)をご覧ください。

[関連ブログ記事]誤解が多い?化粧品の界面活性剤について【2】



モルトリーチェ化粧品は、健康な肌であれば本来有している「肌が自ら美しくなろうとする力」をサポートします。

モルトリーチェスキンケア化粧品の詳細については、以下のモルトリーチェ公式サイト内のページでご案内しておりますので、是非ご覧ください。




初投稿:2007/09/30
プロフィール

モルトリーチェLLC

某大手化粧品メーカーの元社員数名で設立した小さな化粧品会社です。
海と大地の恵みを活かし肌本来の機能をサポートする独自処方のスキンケア化粧品「モルトリーチェ化粧品」の製造・販売やOEM化粧品の開発などを行なっています。

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